V.L.Taranov · Neurophysiological Socionics

タラノフ理論

A Unified Guide to Taranov's Works

ロシアの心理学者 V.L.タラノフ(Вячеслав Леонидович Таранов)は、ソシオニクスの機能理論に神経生理学的基盤を与えた研究者である。2006年の「モデルT」から始まり、2012–2016年にかけて発表された3つの論文シリーズによって、ソシオニクス機能は心理的記述から脳神経学に基礎づけられた定量的モデルへと発展した。本ページは、タラノフの4つの主要著作へのガイド目次である。

Introduction

タラノフとは誰か

V.L.タラノフは、ユング心理学とアウシュラ・オーガスタのソシオニクスを出発点として、各心理機能の神経生理学的な根拠を探究した。彼の研究の特徴は、大規模な心理特性アンケート(最終的に6663項目・延べ数千名)を用いた統計分析にあり、これにより各機能の特性を個人の主観から独立した定量的プロファイルとして記述することを可能にした。モデルTは興奮・抑制フィルターという2つの神経生理学的パラメータを用い、後の12機能体系では右脳・左脳の前頭/側頭領域の機能分化を理論に組み込んだ。彼の著作は日本ソシオニクス協会の Model K 体系(4パラメータ × 4ポジションによる64機能コード)の直接の基盤となっている。

Timeline

主要著作の年表

2006モデルT:興奮フィルター・抑制フィルター・バランス/アンバランス構造を提唱
2012第1部:8機能の基本特性(ポジション非依存)を統計的に抽出
2015第2部:同じ機能でもプログラム①と創造②でどう特性が変わるかを分析
2016第3部:質問・宣言機能(Qi/Qe/Di/De)を加えた12機能体系を導入

Papers & Models

著作ガイド

MT 2006 · Model T

モデルT

A Neurophysiological Model of Socionics Functions

ユングの4機能の各ポジションを 興奮フィルター(H/L)抑制フィルター(H/L) という2つのパラメータで記述する神経生理学的モデル。「プログラム機能は常にアンバランス、創造機能は常にバランスが取れている」という構造法則を発見した。Model Kの2パラメータ拡張の直接の基盤。

基本モデル 4ポジション H/L フィルター
モデルTを読む
01 2012 · Part 1

8機能の基本特性

Basic Properties of the 8 Functions

6663の心理特性アンケート(320〜7700名が回答)の統計分析によって、各機能を最も独自的に特徴づける基本的な心理特性を抽出。各機能の本質的特性(ポジション非依存)をNi/Ne/Si/Se/Ti/Te/Fi/Feの8要素ごとに整理する。

第1部 8要素 統計分析
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02 2015 · Part 2

プログラム・創造ポジションの意味論

Program & Creative Position Semantics

同じ要素でもプログラム①と創造②のポジションに置かれた場合で特性がどう異なるかを分析。プログラム機能はアンバランス(ex≠inh)のため自律的・極端な特性を示し、創造機能はバランス(ex=inh)のため柔軟・適応的な特性として現れる。第2部は生理学的背景・進化的利点仮説・条件付き肯定/否定特性まで踏み込む。

第2部 ポジション意味論 生理学的背景
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03 2016 · Part 3

質問・宣言機能(12機能体系)

Questim & Declatim Functions

既存の8機能に質問性・宣言性という認知スタイルの軸から導出される4機能(Qi/Qe/Di/De)を追加し、12機能体系を提唱。白/黒の質問機能は右脳前頭/側頭、白/黒の宣言機能は左脳側頭/前頭に対応する。民主主義・貴族主義の脳科学的基盤を初めて定式化した論文。

第3部 12機能体系 質問・宣言性
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External Sources

原典