A. オーガスタ · ソシオン第4冊 (Socion 44–71)

第4冊:IMのメカニズム — モデルA

Mechanism of IM: Model A · Socion 44-71

情報代謝のメカニズムであるモデルAの詳細。静的帰納リングと動的演繹リングの2リング構造、エネルギーの方向性(モデル1・2)、外部/内部ブロックの配置、双対ペア(ILE-SEI)を例とした相互作用、そして4つの機能ポジション(主導・創造・役割・脆弱)の意味を解説する。
出典 classicsocionics.wordpress.com/socion/ · PDF: ソシオン by アウシュラ4
第4冊 — 01

モデルAの形成:IMブロックとリングの構造

Formation of Model A: Structure of IM Blocks and Rings

情報代謝(IM)のブロックは、IMの「リング(環状構造)」を形成します。しかし、その前提として重要なのは、IMのリングはブロック単位ではなく、「IM要素」単位で構成されるという点です。

2種類のリング:

  • 静的リング(Static Ring):静的IM要素(Ti・Fi・Te・Feなどのrational/static系)から構成され、「世界の不変な構造・状態」を反映する役割を担います
  • 動的リング(Dynamic Ring):動的IM要素(Ne・Ni・Se・Siなどのirrational/dynamic系)から構成され、「世界の変化・運動・流れ」を反映する役割を担います

この2つのリングは、同時に存在する物質的現実の2つの側面をそれぞれ反映します。脳の左右半球に関する研究——ロジャー・スペリーなどによる脳の左右非対称性の研究成果——と整合します。静的リング(主に左脳):帰納的思考(inductive)。動的リング(主に右脳):演繹的思考(deductive)。

Figure 4 — モデルAの情報代謝の一般図(Generalised diagram of Model A of IM)
図10 — モデルAの情報代謝の一般図(静的帰納リング+動的演繹リング)

どちらのリングが優勢かは個人差があり、各IMタイプに応じて異なるとされます。一方のリングはより活動的・意識的に使われ(外在化されやすい)、他方は受動的・無意識的に働く(内在化されやすい)という構造になっています。

第4冊 — 02

リングの情報方向(モデル1・2)と受動/能動ブロック

Ring Direction (Model 1 & 2) and Active/Passive Blocks

IMのリングにおいては、各IM要素同士が「エネルギーのインパルス(衝動)」によって接続されています。このインパルスには「+(プラス)」と「−(マイナス)」の2つの方向性があり、これはある情報があるIM要素から別のIM要素へと伝達される際の方向を表しています。

図5(一般化された模式図)において、IM要素間を結ぶ矢印は双方向(同向きの情報伝達)を意味して描かれています。

Figure — モデル1/2のリング方向(Static Ring / Dynamic Ring)
図11 — モデル1とモデル2のリング方向(+方向・−方向)

このモデルの仕組みからわかるように、情報代謝のメカニズム(IMのメカニズム)は、誘導的に結びついた2つのリング構造(inductively connected rings)と形式的に類似しています。つまり、一方のリングの情報の流れが、もう一方のリングにエネルギー的な影響を与えるという形で、情報処理が行われるということです。このモデルは、人間の心的活動が静的な認知と動的な認知の間で常に相互作用していることを示しています。

モデル内のブロック配置

各リング内には、以下のように2種類の機能的役割を持つブロックが存在します:

  • 意志ブロック(volitional block):主体的なコントロールや判断、能動的な選択を担います
  • 被暗示ブロック(suggestible block):外部からの影響や環境的刺激を受けやすい部分であり、暗黙的に「影響されやすい領域」です

外部ブロック(outer blocks)は、「対をなす要素(homogeneous pairs)」で構成され、モデル全体の最上部と最下部に位置します。内部ブロック(middle blocks)も同様に「対の要素」で構成され、外部ブロックの中間に位置づけられます。

第4冊 — 03

双対タイプ同士のモデルA相互作用

Interaction of Dual Model A Pairs

デュアル関係にある個人の情報代謝モデル(Model A)は、ある程度「対的なモデル(反対のモデル)」と呼ぶことができます。というのも、一方の能動リングにある要素は、もう一方の受動リングに配置されているからです。

双対同士のモデル相互作用の研究結果は、図9に示されている通りです。各個人の能動リングが、相手の受動リングに対して「意識的な情報」を提供します。この相互供給によって、両者の社会的な実現(社会適応・自己実現)が最適代され、生命力が高まるのです。

Figure — ILE と SEI の双対ペア(Dual Pair)
図12 — モデルA内のブロック配置(ILE・SEI双対ペアの例)

観察してみると、デュアル関係にある人々は、互いを「活性代」するというよりも、互いの活動の方向性を調整・整列させているように見えます。この整列によって、外向タイプのエネルギーは安定代され、内向タイプの活動はより開かれたものになります。具体的には:

  • 外向タイプの静的な能動リングが、内向タイプの静的な受動リングに情報を提供することで、内向タイプは外界の物体や状況をうまく把握できるようになります
  • 内向タイプの動的な能動リングが、外向タイプの動的な受動リングに情報を提供することで、外向タイプは特定の感情や感覚がどのような行動や反応を導くかを理解できるようになります

4つの機能ポジションの意味

モデルAでは8ポジションが存在しますが、最も基本的な4機能:

  • ①主導機能(プログラム):最も意識的で強い機能。自己の強みの核心
  • ②創造機能:主導機能から得た情報をもとに産出する機能。個人の創造性の源
  • ③役割機能:社会的な役割として使う機能。強くはないが意識的に使われる
  • ④脆弱機能(PoLR・最小抵抗点):最も弱く、外部からの影響に敏感な機能。他者の主導機能から刺激を受けると不快感を生じやすい

デュアル関係では、一方の主導機能(①)が他方の暗示機能(⑤)に対応し、一方の創造機能(②)が他方の動員機能(⑥)に対応します。これが双対関係を最も心理的に快適な関係にする構造的理由です。